研究課題/領域番号 |
25463562
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
内山 繁樹 関東学院大学, 看護学部, 准教授 (80369404)
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研究分担者 |
中村 博文 城西国際大学, 看護学部, 准教授 (90325910)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | リカバリー / IMR / 疾病自己管理 / 家族心理教育 |
研究実績の概要 |
EBPに基づく心理社会的プログラムであるIMR(Illness Manegement and Recovery;疾病自己管理とリカバリー)プログラムを当事者6名に計32回,約9ヶ月実施した。又,その当事者の家族5名を含む家族11名にFPE(Family Psycho Education;家族心理教育)プログラムを実施し,各々の相補的・相乗的なリカバリーの効果促進を検討した。 当事者は,1.リカバリーゴールに向けてのスモールステップへの取り組みが生活に変化をもたらしグループ内での共有化は前向きな行動変容が見られた。2.自身の症状や生活での困難とその対処が深まることで,生活の質の満足感,日常生活,対人関係について自己効力感が高まり,日々の生活に役割が明確になり,生活スタイルの活性化につながっていた。3.地域では多岐にわたる個別対応が求められるため,いつでも相談することができる場で有り,当事者・家族の生活に継続した専門的支援が得られやすい。4.自ら変化できるちからをもっている事を信じ,リカバリーや希望のプロセスを支え,次のステップに希望が持てるような粘り強く現実的な支援が不可欠である。 さらに,家族からは,家族自身の心の変化の実感を通して当事者と向き合う重要性や当事者の生きる力を信じきれる力は,続く将来への揺れる思いを感じながらもこれからの当事者と家族自身の未来に見通しがもてるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当事者,家族の継続参加もよくIMR,FPEともプログラム実践は順調である。また,リカバリー全国フォーラムや家族会において自己のリカバリーゴールと取り組みを発表することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今までのプログラム終了の当事者や家族が,サポーターとして継続参加したいニーズが高まり,3年目のプログラムに反映し継続的にフォローしていく。また重症度の高い当事者もいるので時間外のフォローや地域生活支援センター職員との連携を密にしていく。 さらに,このプログラムでの経験を発表していく機会を計画していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
第34回日本社会精神医学会富山大会に所用のため参加できなかったため
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次年度使用額の使用計画 |
日本社会精神医学会への計画的参加を行う。
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