精神疾患が疑われる高校生への早期介入に向けて,養護教諭の支援の実際,および医療との連携支援の現状と課題を明らかにすることを目的に,養護教諭への調査を行った.その結果,養護教諭の約6割が精神疾患やその疑いのある高校生を継続的に支援していた.支援事例の約4割で医療機関との連携支援が行われており,3年生の事例では約8割が卒業をしていた.連携支援における課題は,学校,医療機関,家庭,社会のそれぞれと,それらが相互に関連する課題から構成されていた.専門性を活かした連携支援とそのための地域ネットワークづくり,教育現場の実践に合致した施策や学校側のニーズに対応できるアウトリーチ型支援の必要性が示唆された.
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