研究課題/領域番号 |
25463568
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
天木 伸子 愛知県立大学, 看護学部, 講師 (40582581)
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研究分担者 |
百瀬 由美子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (20262735)
藤野 あゆみ 愛知県立大学, 看護学部, 講師 (00433227)
国井 由生子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 在宅連携医療部, 研究員 (40582614) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 認知症看護 / 教育プログラム / 総合病院 |
研究実績の概要 |
医療施設における認知症看護の院内研修実施状況および教育ニーズを明らかにするために、医療施設に勤務する看護管理者および看護師を対象とした全国調査を行った。調査対象は、全国の医療施設(100床以上)より無作為に抽出した2,678施設の看護管理者と看護師に自記式質問紙調査を実施した。看護管理者は230名、看護師は4841名を分析対象とした。一般病院所属が約50%、認知症外来があるのは約19%、認知症看護認定看護師がいるのは約11-14%、老人看護専門看護師がいるのは約2%であった。認知症の院内教育は約33-49%で行っていた。実施していない理由は、教育ができる人材がいないが43.1%で最も多く、次いで院内教育での優先度が低い21.3%、教育内容や方法が分からない17.8%であった。院内教育における認知症看護の教育の必要性について、看護管理者は80.1%、看護師は96.3%方が必要と回答した。必要だと思う院内教育の内容は、認知症の症状への対応方法81.3%が最も多く、次いで認知症の病態・症状理解57.8%、認知症に関わる倫理的課題39.7%であった。医療施設の看護師に対して認知症看護の院内教育を必要と回答した管理者は8割を超え、必要性を高く感じているが、教育するための人材不足、教育方法が分からない等を理由に認知症看護の院内教育の実施は約半数であることが明らかとなった。人材育成を含む院内教育プログラムの開発が必要と考えられた。また、必要とする教育内容から、認知症の病態理解や現疾患への治療が優先される状況で、治療の継続を妨げる要因となる行動・心理症状への対応といった基礎知識や倫理的課題などの教育ニーズに応じた研修内容の検討が必要であるといえる。
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