研究課題/領域番号 |
25463578
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
長戸 和子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (30210107)
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研究分担者 |
瓜生 浩子 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (00364133)
岩井 弓香理 高知県立大学, 看護学部, 助教 (40633772)
升田 茂章 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80453223) [辞退]
坂元 綾 高知県立大学, 看護学部, 助教 (90584342)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 家族看護 / 在宅療養 / 看護介入 |
研究実績の概要 |
平成26年度は、在宅療養者とその家族に特に必要な「家族マネジメント力」、および「家族マネジメント力」を高めるために有効な看護介入方法の2点について文献検討により明らかにすることを目標に取り組むこととしていた。「家族マネジメント力」が求められる状況として、長期にわたり在宅療養を継続することが想定される状況(糖尿病患者の家族、脳血管障害による要介護者の家族など)、疾患の進行に伴い療養行動を変更していくことが必要な状況(進行がん患者の家族、神経難病患者の家族など)を考え、家族に求められる「家族マネジメント力」を抽出しようとしたが、複数の疾患や病態の患者の家族を想定したことにより、焦点を絞ることが難しく、『在宅療養者とその家族に特に必要な「家族マネジメント力」』として抽出することができなかった。どのような「家族マネジメント力」を想定するかが特定できなかったため、看護介入方法の明確化にも着手することができなかった。このような状況をふまえ、最終年度である次年度は、在宅療養者の状況として1~2つに焦点をあて、再度その「家族マネジメント力」を明確にするとともに、焦点をあてた在宅療養者のケアに携わっている看護者から、有効な看護介入方法に関するデータを収集し、在宅療養者とその家族の「家族マネジメント力」を高めるための看護介入方法を明確にできるようにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
【研究実績の概要】で述べたとおり、在宅療養者とその家族の状況として、さまざまな疾患や病態、状態を想定したことにより、文献検討から得たデータを分析、整理することが十分にできなかった。このことにより、それに引き続いて取り組もうと考えていた看護介入方法の明確化についても取り掛かることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
在宅療養者の状況として、長期にわたり在宅療養を継続することが想定される状況、および疾患の進行に伴い療養行動を変更していくことが必要な状況の各々から1つに焦点を絞り、その「家族マネジメント力」を抽出する。データ収集は、文献の他、これらの患者、家族へのケアを実践している看護者から、このような家族の「家族マネジメント力」としてどのような力があると考えているかについてインタビューにより行う。有効な看護介入方法、および患者や家族のどのような反応からそれらの看護介入の効果を評価しているかということについても、看護者へのインタビューによりデータを収集し、在宅療養者とその家族の「家族マネジメント力」を高めるための看護介入方法を明確にできるようにする。最終的に、これらから「家族マネジメント力」を育成するための看護介入プログラム(案)を作成する。当初の計画では、作成した看護介入プログラム(案)を実際の家族へのケアに活用してもらうこと、効果の評価・測定ツールも開発し、評価をしてもらうことを考えていたが、次年度1年間でそこまでの成果をあげることは難しいと考えるため、看護介入プログラム(案)の作成と洗練化を来年度末までの目標とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度、本年度ともに研究の進捗状況に遅れがあり、当初予定していた看護者へのインタビューや実際の看護介入への活用などのデータ収集を行うことができず、交付金を使用できなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は、看護者へのインタビュー(個別インタビューおよびグループインタビュー)によるデータ収集の実施に伴う交通費および謝金、インタビュー内容の逐語録作成のための人件費、逐語録作成のためのノートパソコン購入、研究メンバーの会議費、プログラム(案)の冊子作成費用、関連学会における発表や投稿に係る費用として支出する。
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