地域で暮らす精神障害者のリカバリーに影響する楽観的な捉え方の特徴を明らかにすることを目的とし,半構成的面接を実施した。 54人のデータについて内容分析を行った結果,精神障害者が【自分らしく生活する】とは,症状の安定と満足感のある日常生活や社会生活を送ることであった。これは順序性があるのではなく,相互の影響が推測された。 回復に影響したことは,就労と施設への参加及び他者との付き合い等の外的要素だけでなく,【生き方を考える】や【楽観的に考える】といった内的要素も重要であった。楽観的については,前向きよりも気楽に捉えている方が多かった。精神障害者の回復過程では物事を気楽に捉える楽観性が必要だと思われる。
|