本研究では,膀経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt),経尿道的前立腺切除術(TUR-P),前立腺生検(Bx)を受ける高齢者の,入院から退院までの苦痛症状とその出現時期を明らかにした.次に,手術対象者が,起こりうる苦痛の予測と早期に伝えることが可能になることを目的として作成したパンフレットを用いて高齢者の手術前後の苦痛の表現と看護師の対応について調査した.手術対象者は手術に伴い,いつどのような苦痛が出現するか予測が可能になり早期に苦痛の緩和がされた.その結果,苦痛表現の件数が減少するとともに,夜間帯(21-6時)の苦痛表現の減少も見られた.
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