研究課題/領域番号 |
25463598
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
今野 理恵 関西国際大学, 保健医療学部, 准教授 (10341372)
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研究分担者 |
中丸 弘子 関西国際大学, 保健医療学部, 准教授 (10309651) [辞退]
山川 みやえ 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (80403012)
伊藤 美樹子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80294099)
牧本 清子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80262559)
日野 徳子 関西国際大学, 保健医療学部, 助教 (60775047)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | システマティックレビュー / 緩和ケア / 認知症高齢者 |
研究実績の概要 |
平成28年度はこれまでの成果に加え、認知症患者の緩和ケアに関する各種の主に介入効果やリスク因子などの量的エビデンスに関するシステマティックレビューを対象とした、アンブレラレビューを行った。介入効果やリスク研究などの緩和ケア関連アウトカムを対象としたシステマティックレビュー研究は増加しており、それらを総括してどのようなエビデンスが量的に立証されているのか検証した。 結果として大きく7つの項目が明らかになった。1.アドバンスディレクティブの活用は希望しない治療介入の予防に効果的である。2.緩和ケアモデルの使用は患者や家族のケアへの満足度の向上と患者の苦痛の軽減に有効である。3緩和ケアモデルの使用により、ホスピスへとの連携(紹介)の促進と病院搬送と入院日数の削減に効果的である。4アフリカ系やアジア系アメリカ人では、白人層よりも長引く医療介入が認められた。5機能アセスメントステージ7cは6か月後の生存率予測には信頼性のあるインディケーターとは言えない。6予期不安のハイリスク介護者グループは、中~重度認知症患者の介護者、配偶者、施設入所者の介護者であった。予期不安は47% から71%、看取り後の重篤な悲嘆は20%であった。7複雑性悲嘆のハイリスクグループは、配偶者、鬱のある介護者であった。当初の計画では、最終年度にエビデンスの導入プロジェクトを実施するはずだったが、レビュー研究の結果が複雑な緩和ケア現場をカバーするには網羅しきれていない状況が明らかになった。そのため、この次のプロジェクトで、介入効果以外の広いエビデンスを対象とした複合的エビデンス検証の上にガイドラインの作成と導入を図っていくこととした。
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