研究課題/領域番号 |
25463600
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (20401961)
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研究分担者 |
松田 光信 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (90300227)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 看護 / 心理教育 / 統合失調症 |
研究実績の概要 |
研究4年目にあたる平成28年度は、前年度まで研究協力を得ていた施設の都合により、データ収集を中断せざるを得ない事態が発生したため、新たな研究協力施設のリクルートを実施した。また、前年度に引き続き、介入として看護師版心理教育(以下、NPE)を実施しその前後に効果を測定する短期効果の検証に取り組んだ。 対象施設は、平成25年度~28年度に研究協力を得た精神科病院とした。NPEの実践者は、NPE実践トレーニングを受けた研究協力施設の看護師とし、データ収集は研究代表者が中心になって実施した。対象者は、対象施設に所属する患者と看護師とした。調査の開始に際しては、事前に、研究者の所属施設および、対象者の所属施設の倫理審査委員会の承認を得てから実施した。対象となる患者は、精神科病院に入院中の統合失調症患者のうち、選定基準ならびに除外基準を満たす者とした。なお、対象患者の設定は主治医が行った。対象となる看護師は、本研究の対象患者に対しNPEを実践する看護師とした。対象者には書面と口頭にて、研究の概要および研究協力の自由ならびに個人情報の保護について説明し、同意書に署名を得た。対象となる患者は、1)NPEによる介入を受ける者(実施群)、2)通常の看護および心理社会的治療を受ける者(対照群)に便宜的に割り付けられた。 患者に対する調査には、服薬や病気の知識と認識ならびに治療に関する自記式調査票と、精神症状等を問う他記式調査票を用いた。看護師に対する調査には、看護師の職業アイデンティティや仕事意欲ならびに自己効力感を問う自記式調査票を用いた。 分析する際には、解析ソフトとしてSPSS21.0J for Windowsを使用し、群内・群間比較をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度はこれまで蓄積したデータに加えて、長期効果に関する調査および分析を開始する予定であったが、研究協力施設の都合により、データ収集を中断せざるを得なくなったために、短期効果に関する調査および分析にとどまっている。
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今後の研究の推進方策 |
前年度に新たに研究協力を得られた施設との連絡調整を密に行い、長期効果に関するデータ収集および分析を着実に実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度はこれまで蓄積したデータに加えて、長期効果に関する調査および分析を開始する予定であったが、研究協力施設の都合により、データ収集を中断せざるを得なくなったために、データ収集に関する旅費および、トナー等の備品費・消耗品費が抑えられる結果となった。
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次年度使用額の使用計画 |
研究協力施設の都合により、今年度より新たな研究協力施設をリクルートし、介入及び調査を開始したため、平成29年度からも新規施設におけるデータ収集と、データ分析を着実に実施すると共に、その成果を発表する。これに関連して、分析に必要なトナーなどの備品費・消耗品費、ならびにデータ収集および成果発表に関する旅費の支出が増える見込みである。
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