本研究の目的は、統合失調症患者に対する看護師版心理教育プログラムの効果を服薬アドヒアランスに焦点化して検証することである。精神科急性期病棟に入院する患者に、看護師版心理教育プログラムを実施し、その短期効果と長期効果に関する調査をした。対象者は、男性29名、女性35名、計64名であった。短期効果の検証は、Wilcoxon符号付き順位検定を行ったところ、介入群のみ服薬意識と疾病服薬知識が介入前に比べ介入後に有意な改善を認めた。しかしながら、2要因の分散分析では、群間と時間の交互作用を認めなかった。長期効果に関する調査からは、対照群に比べ介入群の退院から再入院に至る平均期間は長いことがわかった。
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