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2013 年度 実施状況報告書

統合失調症の人の訪問看護へのアドヒアランス影響要因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25463603
研究種目

基盤研究(C)

研究機関四国大学

研究代表者

藤代 知美  四国大学, 看護学部, 講師 (60282464)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2018-03-31
キーワードアドヒアランス / 交渉 / 精神科訪問看護
研究概要

本研究の目的は、利用者が主体的に訪問看護に取り組むことができるような看護援助を考えるために、統合失調症をもつ人の訪問看護アドヒアランスに影響する要因を明らかにすることである。
概念「アドヒアランス」を定義するために文献検討を行ったところ、コンプライアンスと明確な区別がされないままに用いられていることが明らかになった。また、対象者の状態によって、アドヒアランスの関連概念であるコンプライアンスやコンコーダンスと使い分けていく必要があることも分かった。そこで、対象者の状態に左右されず対象者と納得のいく合意を交わすことに注目し、再度文献検討を行った結果、「交渉」が重要な概念であることが分かった。
次に、Walker & Avantの手法を用いて「交渉」の概念分析を行った。分析の結果、属性に≪継続的プロセス≫≪方略≫≪関係性≫、先行要件に≪特定の相手の存在≫≪要望・希望≫≪コンフリクト≫、帰結に≪納得のいく合意≫≪新たな価値観・方法≫≪協働関係≫が抽出された。そして、交渉を「双方の要望にコンフリクトがある状況において、関係性を基盤とし、様々な方略を駆使しながら、納得のいく合意に導くための継続したプロセスである」と定義した。
また、対象となる統合失調症をもつ人には、認知機能障害や病気になってから自分の意見が重要視されない経験などがあり、アドヒアランスに影響を与えていることが分かっている。そこで、統合失調症をもつ人と看護師の交渉を明らかにするために、看護師を対象としたインタビューガイドを作成した。次年度はプレテスト、本調査を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アドヒアランスについて文献検討を重ねた結果、より活用範囲の広い概念「交渉」を用いてインタビューを行うことになった。この過程に時間を要したため、予定していたプレテストが実施できていない。
しかし、今年度すぐにプレテストができる段階に達している。また、元々今年度前半に余裕を持たせた計画であったため、今年度は予定通りでデータ収集を実施できる見込みである。

今後の研究の推進方策

アドヒアランス影響要因を明らかにするために、交渉という概念を用いることにした。また、文献検討から対象者の病状などがアドヒアランスや交渉に与える影響があることから、インタビュー対象者を当事者から看護師に変更して研究を行うことにした。
依頼可能な対象者を半数ほど紹介を受けているため、今後インタビューを実施しながら、対象者を探していくこととする。

次年度の研究費の使用計画

研究の遅れによってプレテストを実施できなかった。そのため、旅費、謝金、テープ起こし費用が残った。
次年度にプレテストを実施するために使用する。

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公開日: 2015-05-28  

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