地域在住高齢者のQOLの充実へのインフォーマルサポートの有効性の示唆を得ることを目的に、B島・C島・D市2地区在住高齢者のQOL得点高群と低群に、平成27年10月~平成28年2月、質問紙によりインフォーマルサポートの状況を面接調査した。QOL得点は5点満点で高群3.19~4.69点(平均3.94点)、低群2.54~3.42点(平均3.01点)であった。高群は40名、平均76.2歳、低群は32名、平均78.9歳、組織参加は高群は老人会40%、班活動27.5%、ボランティア15.5%、趣味の会25%、低群は老人会37.5%、班活動25%、ボランティア9.4%、趣味の会15.6%であった。心理的サポートを受けたは高群は民生委員15%、駐在員12.5%、家族35%、隣近所25%、親戚25%、友人40%、仲間25%、低群は民生委員6.3%、駐在員9.4%、家族46.9%、隣近所31.3%、親戚25%、友人15.6%、仲間9.4%、自分の提供は高群は民生委員5%、駐在員7.5%、家族37.5%、隣近所27.5%、親戚37.5%、友人40%、仲間27.5%、低群は駐在員3.1%、家族25%、隣近所25%、親戚18.8%、友人18.8%、仲間9.4%であった。手段的サポートを受けたは高群は民生委員15%、駐在員10%、家族42.5%、隣近所70%、親戚52.5%、友人40%、仲間22.5%、低群は民生委員9.4%、駐在員3.1%、家族50%、隣近所62.5%、親戚59.4%、友人34.4%、仲間21.9%、自分の提供は高群は民生委員5%、駐在員5%、家族35%、隣近所67.5%、親戚47.5%、友人42.5%、仲間30%、低群は家族43.8%、隣近所56.3%、親戚40.6%、友人25%、仲間15.6%であった。インフォーマルサポートの高齢者の生活への影響は高群45%、低群46.9%が助かるであった。QOL高群、低群共に民生委員や駐在員からのサポートより家族、隣近所、親戚からが多く、特に隣近所との手段的サポートの授受が多かった。これは全地域で見られ、地域在住高齢者にとってインフォーマルサポートは必要かつ大事なことである。
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