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2013 年度 実施状況報告書

精神障害者家族ピア教育プログラムの波及効果とシステムの評価

研究課題

研究課題/領域番号 25463615
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

蔭山 正子  東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80646464)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード精神障がい者家族 / 家族ピア教育プログラム / プログラム評価 / 家族教育 / 統合失調症
研究概要

平成25年度は、プログラムの普及に関する調査と、プログラム実施に関する調査を実施した。
プログラムを実施した家族会への調査は、プログラム開発時の2007年度から2012年度に家族学習会を実施した家族会59か所を対象とし、自記式質問紙を送付し、56か所の家族会から回答を得た。プログラムの継続意向を従属変数とした多重ロジスティック回帰分析では、プログラムの採用動機が新目標であること、財源が有意な関連を示した。家族会は小規模作業所の運営という目標がなくなり、新しい目標として家族の相互支援や学習を求めており、新しい目標と本プログラム内容が合致している。プログラムの継続意向に財源の確保が関連していた。家族会や家族会会員は財政的に厳しい状況にあるため、今後は、財政面が確保できるような取組みが必要であると考えられた。
プログラムを実施したことのない家族会177か所に調査票を送付し、110か所から回答を得た(回収率62.1%)。家族会所在市町村の人口が10万人以上であり、周囲にプログラムを積極的に勧める人がいて、連合会からプログラムのことを知った家族会ほど、プログラムを家族会で把握していた。プログラムの採用意思を決める段階では、プログラムを家族会で把握していた39か所を分析した。プログラムを実施予定・検討中の家族会は、実施予定なしの家族会と比較して、プログラム実施に必要なマンパワーがあり、プログラムの実施負担が少ないと思っており、プログラムを実施することで会員増や相互支援が進むことにつながると思っている家族会が有意に多く、プログラムが家族会や会員の関心と合致しており、周囲にプログラム実施に反対する人がいないと思っている家族会が有意に多かった。
プログラム実施に関する調査は、現在データ分析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画していた調査は実施できた。

今後の研究の推進方策

プログラムの普及に関する調査を再度行い、経年変化をみる予定だったが、新たな知見を得ることが難しいと判断したため、効果評価に重点を移す予定である。
プログラムの実施に関する調査のデータを分析して、より効果的な実践に結び付けたい。マニュアルの改訂などに反映する予定である。

次年度の研究費の使用計画

調査業務の補助としてアルバイトを定期的に雇用する予定だったが、人材が見つからなかったため、研究者自身が調査業務を行い、補った。そのため人件費が減少した。
調査フィードバック発送料、調査費用に使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 精神障がい者家族のリカバリーを支える家族ピア教育プログラム2014

    • 著者名/発表者名
      蔭山正子,横山恵子,小林清香,飯塚壽美
    • 雑誌名

      家族看護

      巻: 12(1) ページ: 148, 152

  • [雑誌論文] 精神障がい者の家族を支える家族ピア教育プログラム<第2報>「家族による家族学習会」の実際と今後の可能性2014

    • 著者名/発表者名
      横山恵子,飯塚壽美,小林清香,蔭山正子
    • 雑誌名

      コミュニティケア

      巻: 16(1) ページ: 66, 69

  • [雑誌論文] 精神障がい者の家族を支える家族ピア教育プログラム<第1報>必要とされる背景とプログラムの概要2013

    • 著者名/発表者名
      蔭山正子,飯塚壽美,小林清香,横山恵子
    • 雑誌名

      コミュニティケア

      巻: 15(4) ページ: 65, 67

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公開日: 2015-05-28  

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