本研究は,遺伝要因と環境要因の双方が発症に関連する多因子疾患である生活習慣病に対する予防方策を検討することを目的とした調査研究である.まず,文献レビューとエキスパートピニオンにより脳卒中家族歴をもつ健康成人を優先的な介入の対象に設定した.次に,脳卒中家族歴をもつ成人の遺伝と予防に関する横断調査を実施し,家族内コミュニケーションの推奨によるリスク認識の促進と,脳卒中予防へのコントロール感の醸成を目的とした介入の必要性を明らかにした.そして,それらを実行するための患者・子の情報共有ツールとして漫画形式による「家族と話そう!脳卒中の遺伝と予防」を作成した.
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