研究課題/領域番号 |
25463623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
畑下 博世 三重大学, 医学部, 教授 (50290482)
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研究分担者 |
マルティネス 真喜子 京都橘大学, 看護学部, 助教 (10599319)
西出 りつ子 三重大学, 医学部, 准教授 (50283544)
南 唯公 (中西 唯公) 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (50582110)
鈴木 ひとみ 神戸常盤大学, 保健科学部, 講師 (60462008)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 在日日系ブラジル人 / 妊産婦 / ネットワーク / 対処行動 / 社会的意味づけ |
研究概要 |
【目的】文化と女性の健康という視点から、在日ブラジル人妊産婦を対象に、「どのような心身の健康状態を体験しているのか、それについて対象者はどう解釈し、意味づけているのか、どのような対処行動を取ろうとしているのか」を妊産婦自身の考えや行動に焦点をあてながら明らかにすることを目的とする。 【方法】「文化と女性の健康の概念枠組み」を用いながら質問紙とインタビューによるミックスメソッドを用いている。対象の選定は、産婦人科クリニックでの依頼や雪だるま式サンプリング方法で行っている。先ず、質問紙調査を行い、その中から、次の段階に参加を表明した妊産婦にインタビューを行っている。すべての過程にポルトガル語通訳者が同席している。質問紙内容は、ソーシャルサポート満足度、ストレス対処能力、ヘルプシーキングの尺度などである。インタビューは、身体・精神・感情の症状とそれへの意味づけ、対処方法、サポートや助けを求めた経験、自己管理などである。【結果】質問紙調査対象妊産婦は27名、インタビュー対象者は17名であった。予定していた対象者数へのインタビューが実施可能となり、結果を分析中である。結果は「ネットワーク」「対処行動」「社会的意味」に大別し、それぞれに分析を行う。しかしながら、当初予定していた質問紙調査への参加者が少ないため、来年度末まで質問紙調査を継続する予定である。【意義】在日ブラジル人妊産婦に特徴的な内容や異文化で生活する女性の課題を検討し、異文化看護に重要な示唆を得ることができる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
雪だるま式サンプリングや産婦人科クリニックでの依頼を行っているが、初年度は当初予定していた質問紙調査への参加者が少なかった。初年度はインタビューに重点を置いたためであると考える。今年度は質問紙に重点を置き、来年度末まで期間を延長し実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
初年度は、当初予定していた対象者へのインタビューが実施でき、今年度は、結果を分析することにより「どのような心身の健康状態を体験しているのか、それについて対象者はどう解釈し、意味づけているのか、どのような対処行動を取ろうとしているのか」を質的面から分析することが可能となる。 しかしながら、インタビューと質問紙のミックスメソッドにより目的を明らかにすることを試みているため、継続して質問紙調査を実施していく予定である。初年度の質問紙対象者は少なかったため、今年度は質問紙調査を重点的に実施する予定である。 インタビューの分析結果を学会で発表予定である。また、インタビュー結果を「文化と女性の健康概念枠組み作成者」のミシガン大学デニス先生と検討する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
インタビュー調査は予定どおり実施できたが、質問紙調査が計画どおりに実施できなかった。そのため、旅費の経費が予定額を下回った。 26年度は質問紙調査を円滑にすすめるため、クリニックの許可を得て、外来にて対象者に依頼を行う予定である。よって、旅費も次年度に支出予定である。
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