研究課題/領域番号 |
25463634
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小野 ミツ 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60315182)
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研究分担者 |
佐々木 明子 東京医科歯科大学, その他の研究科, 教授 (20167430)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 高齢者 / 虐待 / ケアワーカー / 地域包括支援センター |
研究実績の概要 |
平成26年度は、地域包括支援センターで高齢者虐待防止の業務に従事する職員(ケアワーカー)のストレスを軽減する方法を科学的に明らかにし、ケアアワーカー支援プログラムを作成することを目的に、自記式質問紙調査を郵送法にて行った。調査内容は、①ケアワーカーが業務を通して受けるストレス、②健康不快に思える経験について等である。現在、回収したデータの入力と分析を行っているところである。更に27年度は、調査地域を広げて調査を実施、実践に役立つケアアワーカー支援プログラムの開発を行うことにしている。 なお、在宅で介護している介護者を対象に、高齢者虐待のメカニズムを明らかにするたことを目的に、介護者にインタビュー調査を実施し、データの解析中である。27年度も継続して調査を行い、高齢者虐待防止のメカニズムの解明と支援のあり方について検討を行うことにしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度に予定していた自記式質問紙調査は、実施することができた。介護者へのインタビュー調査についても順調に調査ができており、27年度になってからのインタビュー調査の対象者からは、同意が得られている。これらのことからおおむね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は、対象地域を離島まで広げ調査を行うことにしている。より信頼性を高める。対象者は離島などを含め、約100名に自記式質問紙調査をすることにしている。 また、在宅で介護している男性介護者を対象に、虐待のメカニズムを明らかにするためのインタビュー調査を継続し実施することにしている。調査は平成27年7月までに終了し、8月からはデータ入力と分析等行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
在宅における養護者による高齢者虐待に関する研究は、高齢者への虐待の多くが、介護している家族から受けていることから、経過を追って、そのメカニズムを解明する必要がある。また、高齢者虐待に従事する職員(ケアワーカー)の心身の健康に関するプログラムの開発は、ケアワーカーや支援される介護者の意見や要望など幅広いデータを解析し用いることでより実践の場で活用できるプログラムとなる。
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次年度使用額の使用計画 |
高齢者虐待業務に従事する職員を対象にした調査は、対象地域(離島)、対象者を広げて調査を実施する。奄美大島では、高齢者の予防訪問などの調査を実施中であり、地域特性や要介護高齢者の生活の実態がつかめており、本研究の対象地域として適しているといえる。すでに奄美大島での調査は関係機関や施設の同意が得られている。そこで、調査のための旅費や宿泊費が必要である。また、データ入力のためのコンピュータと解析ソフトが必要であり、購入を予定している。
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