研究課題/領域番号 |
25463639
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
田口 理恵 共立女子大学, 看護学部, 教授 (90301126)
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研究分担者 |
河原 智江 横浜創英大学, 看護学部, 教授 (10438145) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 壮年期 / 受診促進 / 生活習慣病予防 / ソーシャルマーケティング / 健診受診行動 / 特定健診 |
研究実績の概要 |
1.壮年期における生活習慣病予防健診受診行動モデルの開発 平成26年度末に実施した、全国の40~65歳の男女約1,200名を対象としたweb調査データについて、詳細な分析を進め、健診受診に関する行動変容ステージ(前熟考期、準備~関心期、実行期、維持期、後退期)ごとの関連因子を同定した。さらに、構造方程式モデリングにより、関連因子間の関係を構造化し、生活習慣病予防健診受診行動モデルを作成した。作成したモデルにおいては、「受診の実行意図」の上昇は、行動変容ステージを高める直接効果を有し、「準備因子」、「強化因子」、「健診の重要性認知」、「生活習慣病罹患の可能性認知」の上昇は、「受診の実行意図」の上昇を介して行動変容ステージを高める間接効果を有することが示された。
2.壮年期における生活習慣病予防健診受診行動モデルに基づく介入研究の実施 首都圏I市を対象フィールドとし、生活習慣病予防健診受診行動モデルに基づく介入研究を実施するため、第一段階として、I市の住民2,000名を対象とし、生活習慣病予防健診受診行動モデルを基盤としたアンケート調査を実施し、I市に特異的な健診受診行動の関連要因の同定を行った。続いて第二段階として、特定健診の未受診者健診の対象者を、通常の健診通知を行う対照群と介入群に分けて、各々受診促進を行った。介入群については、第一段階の調査結果に基づき、通常の健診通知に加えて健診機関への親和性を高める内容を盛り込んだリーフレットを送付した。現在各群の受診状況を確認しており、今後介入効果の分析を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、壮年期における生活習慣病予防健診受診行動モデルの開発を行うことができ、これに基づく実証的な受診促進の介入研究に着手し、事前調査に加えて、介入実施まで終了していることから、計画通りに研究が進展したと言える。
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今後の研究の推進方策 |
本年度実施した介入調査について、現在各群の受診状況確認を行っており、介入効果については前期中に分析終了の予定である。 また、平成26年度に実施した、壮年期における生活習慣病予防健診受診行動モデルの開発のためのweb調査の追跡調査を実施し、受診行動モデルの適合性を検証する予定である。 平成28年度は研究終了年度にあたり、本研究課題について総括を行い、研究成果の公表、広報を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
住民調査について、対象フィールドの自治体との共同研究として実施することができたため、封書代等一部の経費が予定より減額したため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成26年度実施のWeb調査の追跡調査の費用に充てる予定である。
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