研究課題/領域番号 |
25463640
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
今井 美和 (赤祖父美和) 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (40293386)
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研究分担者 |
吉田 和枝 修文大学, 看護学部, 教授(移行) (50353032)
塚田 久恵 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80586462)
河原 栄 金沢大学, 保健学系, 教授 (90161348) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 子宮頸がん / 女子高校生 / 子宮頸がん検診 / HPVワクチン / ヒトパピローマウイルス / 健康知識 / 健康意識 / 健康教育 |
研究実績の概要 |
女子高校生1~3年対象の子宮頸がん予防啓発活動を、2015年度と2016年度に同一高校の文化祭で教室内に掲示した啓発資料を閲覧する方式で実施した。無記名自己記入式質問紙調査を対象者が活動に参加する前と後に行った。啓発資料と質問紙はヘルスビリーフモデルを参考に作成した。なお、看護系女子大学生のグループがこの活動を進行した。 各年度の活動参加前の対象者は、子宮頸がんと予防の教育を受ける機会が少なく、知識と意識のレベルが低かった。その上、2016年度活動対象者〔初参加〕117人は、2015年度活動対象者〔初参加〕91人と比較して、HPVワクチン既接種者(2015年58.2%、2016年26.5%)、子宮頸がんと予防の教育を受けたことのある者、子宮頸がん、HPV、HPVワクチンなどの用語を聞いたことのある者、【ワクチン接種後の検診受診の必要性】の知識の正解者の割合などが有意に少なかった。 各年度の活動の効果については、両年度とも、子宮頸がん、HPV、子宮頸がん検診に関する知識の変化においては、それぞれの項目の正解者の割合と対象者の知識得点の平均値が増加し、正しい知識の習得がみられた。子宮頸がん、子宮頸がん検診に関する意識の変化においては、罹患性、重大性、有益性の認知者の割合の増加、障害性の認知者の割合の減少が認められ、20歳以降に子宮頸がん検診受診を希望する者が増加し(2015年 13.2%から49.5%、2016年8.5%から38.5 %と上昇)、予防意識の向上がみられた。 以上より、この活動は女子高校生の認知と意識を効果的に変化させ、子宮頸がん予防に有用であることが示唆された。今後HPVワクチンを接種したことがなく、子宮頸がんと予防の教育を受けたことがない者が増加し、子宮頸がんと予防の知識と意識のレベル低下が予想されることから、この活動を定期的に実施する必要があると考えられた。
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