研究課題/領域番号 |
25463644
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
岩本 里織 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (20321276)
|
研究分担者 |
名原 壽子 三育学院大学, 看護学部, 教授 (40412762)
岡本 玲子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (60269850)
成瀬 和子 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (70307122)
山下 正 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (90613092)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 生存権 / 健康格差 / 保健師 / 公衆衛生看護 |
研究概要 |
【目的と計画】本研究は、住民の生存権を守る保健師活動に理解し活動技術を身に付けるための教育教材・教育プログラムを開発し、その効果を検証することである。H25年度は、保健師を目指す学部学生および修士課程学生、現場保健師に向けた、「生存権を護る保健師活動」の活動事例が分かる視覚的教育教材の作成と、ケースメソッドを用いた教育方法の検討を行う計画であった。 【実施内容】①平成25年7月に研究者会議を持ち、研究の方向性および役割分担を確認した結果、当初考えていた教育手法としてケースメソッド法を用いる必要性について議論があり、ケースメソッド法にこだわらない手法を用いることとなった。 ②視覚的教材の作成については、これまで収集した資料の中から「森永ヒ素ミルク中毒事件への保健師の活動」事例を取り上げることとなった。研究代表者を中心に、保健師の映像等を使用するため作成にあたって神戸市看護大学倫理委員会へ申請し承認を受けた。そさらに関係機関および関係者への映像使用の同意を得るとともに、追加資料を収集やシナリオ作成等を行い、映像編集業者への委託を行っている途中である。シナリオ作成段階では、研究者間で何度もメールにての確認と修正作業を行い、また保健師等の関係者に内容についての事実確認を行った。ケースメソッド法を用いないために、DVD教材の構成やナレーション等に配慮し、①活動事例の紹介を入れること、さらに②自分が担当する地域に類似する健康被害・問題が生じたらどのように対応するか、を考えさせる語りを入れる、などの工夫を凝らしている。 ③DVD教材の副読本ともなりうる関連書籍の執筆を、教材の取材に応じてくれた保健師等とともに行い、出版に至った。これは、当初の計画になかったこである。 現在映像編集の最終段階である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
H25年度は、教育教材作成と試行を実施する計画であったが、教育教材開発の7割の完成度で終了してしまった。その理由として、関係者の同意を得るための手続き等に時間を要したこと、既存の映像編集や、関連資料の収集、台本作成等に予測していた以上の時間がかかってしまったことに加え、研究代表者の機関移動に伴い、作業が遅れたことがある。 H26年度は、教育教材の完成とその試行を早急に行う予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
①平成26年度は、教育教材を早急に完成させる予定である。 ②教育教材を用いた教育の試行を行うために、倫理委員会への研究計画の提出を行い、審査を受ける予定である。 ③教育教材の試行は計画時より縮小した対象に行うこととする。プログラムの実施とその評価を、研究代表者や共同研究者の学生への講義時や、公衆衛生関連の学会(公衆衛生学会、公衆衛生看護学会など)で、ワークショップ等を持ち、学生や保健師からの意見を収集するとともに、教育評価の測定を行う予定である。 ④教育プログラムについては、当初予定したケースメソッドを取りやめ、DVD教材を中心とした学習手法を用いることとし、プログラムを簡潔化し、本教材とプログラムの活用の幅を広げることとする。
|
次年度の研究費の使用計画 |
教育教材としてのDVD作成(業者委託)が、予定より遅れており、年度をまたがっての作成となっているためである。その理由は、映像の被写体等の同意およびシナリオ作成に時間を要したことと、研究代表者の所属機関の移動により作業時間を要したことがある。 教育教材DVD作成(業者委託)は現在も継続して実施しており、完成後に謝金の支払いを行う予定である。
|