研究課題/領域番号 |
25463658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 近大姫路大学 |
研究代表者 |
森山 浩司 近大姫路大学, 看護学部, 教授 (60364171)
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研究分担者 |
今村 恭子 園田学園女子大学, 健康科学部, 講師 (10530181)
長谷川 幹子 太成学院大学, 看護学部, 講師 (90583930)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | OSCE / 保健指導 / 公衆衛生看護 |
研究概要 |
本研究では、保健師学生に高度・多様な保健師教育を提供できるように、OSCEを使った保健指導教育に関して教員(保健師教育指導者)が身につける必要性が高い技法の開発することにある。 本年度は、文献検討を中心にフィードバックは学習者に形成的評価を与える方法の1つとして有効と考えられること。先行研究から受験者の多くが、適切なフィードバックは自己の課題が明確になると考え、受験者自身がフィードバックの有用性を感じていること。ただし、受験者の記憶に残っているフィードバックのみが活用される可能性が指摘されまた、評価者と標準模擬患者の得点が低い受験者ほどフィードバック数が多くなり、返って重要なフィードバックを認識できず、行動変容につながらないことも危惧されていた。さらに、効果的なフィードバックの仕方について検討されている中、とくに、医療面接、説明、指導系課題においては、試験後日にVTRによるフィードバックが有用とされていた。VTRによるフィードバックでは、客観的に自己の態度面やマナー、言葉遣い、声のトーン、癖などを振返ることができる。OSCE直後では、記憶に残らなかったフィードバックも、VTRによって想起されたり、再度指導を受ける機会になると思われる。情動領域の育成は単に理論の理解だけでなく、体験学習を通しての気付きが重要視される。医療面接ではこの情動領域のウエイトが大きい。つまり、OSCEで体験したことをVTRによってフィードバックを与えることは、受験者の気付きを促し、形成的評価としての効果が高いと考える。OSCEで何を評価するかによっても、効果的なフィードバックの仕方や時期に違いがあると考えられた。保健指導において、自己が実施した保健指導をVTRによって客観的に振返ることや指導を受けられる機会はあまりないことが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文献検討レベルにおいて効果的なフィードバック数、フィードバック方法の選定を行う事ができた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では教員が身につける技法開発であるが、学習者・模擬患者の継続的な研究協力が必要であり、その点においてこれからも配慮して方針である。
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次年度の研究費の使用計画 |
共同研究者との連携において計画とのずれが生じた。 共同研究者と打ち合わせを十分に行う。
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