研究課題
基盤研究(C)
本研究では、在宅ケアに特徴的な医療の意思決定の問題に着目し、これまで「病気」の「治療」を主な目的とする施設内看護を念頭において論じられてきた看護倫理の議論を、必ずしも「治療」や一分一秒の「延命」を第一優先としない在宅ケアの場面に照らし合わせ、その有効性を検討することにより、在宅ケア固有の倫理的課題の構造を、具体的事例の収集をふまえながら明らかにした。これによって、訪問看護師が在宅ケアで直面するモラル・ジレンマに対応した、訪問看護の実務的指針の可能性を探ることができた。
哲学・倫理学