研究課題/領域番号 |
25501001
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
堤 純 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (90281766)
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研究分担者 |
森本 健弘 筑波大学, 生命環境系, 講師 (20282303)
松井 健一 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (50505443) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | WebGIS / 先住民族 / アボリジニ / 文化的価値 / オーストラリア |
研究実績の概要 |
昨年度に生じた大きな変更(Web GISサーバーの設置場所の再考および先住民族アボリジニの暗黙知に関するデータ収集と公開に関わる諸問題)については,平成27年度に修正対応を行なった。具体的には,サーバーは日本ではなくオーストラリア側で整備することとし,現地オーストラリアの研究協力者であるモナシュ大学のDr. Xuan Zhuとの間で,Emailによる頻繁な情報交換を続けた。また,WebGISのシステム開発を担当する研究分担者の森本が現地オーストラリアに出張してDr. Xuan Zhuと直接面会し,研究打ち合わせを進めた。 また,オーストラリアにおける社会・経済に関する統計として,国勢調査の詳細データがある。オーストラリア統計局が提供する有料サービスである「Table Builder」について,年間使用料が3900豪ドルとやや高額であるものの,研究遂行上不可欠と判断し,導入した。また,先住民アボリジニをはじめ,広くオーストラリア文化に関する資料購入を進めた。 また,現代オーストラリアに関する地理学的な事象について,一般誌(とくに,高校の地理教員向け)上でもオーストラリアに関する特集を組み,オーストラリアの「今」を伝えることにも尽力した。とくに,研究分担者の松井は,オーストラリアの都市社会に暮らす先住民族アボリジニの苦難の歴史に焦点を当て,再開発の進む現代都市におけるアボリジニの歴史が刻まれた街区の記憶について分析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究にとって最重要であったWebGISサーバーによる情報公開について,モナシュ大学側においてサーバーの設置に見通しが立ち,平成27年度においては研究代表者および研究分担者,そして現地の研究協力者間での研究打ち合わせが順調に進んだため。
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今後の研究の推進方策 |
WebGISサーバーについてはオーストラリア側で試験的なサイトが立ち上がっている。今後はこのサーバーに載せる情報について精査を進める。 また,先住民族アボリジニの暗黙知については現地オーストラリアにおいてとりまとめる予定であるが,現状では,その内容を公開することが困難になる可能性が高いと言わざるをえない。これは,先住民族側の代表者が,文書や電子データでの情報公開について拒否しているからである。このように,データの一般公開については,こうした課題が生じている。そこで,最終年度である平成28年度には,研究代表者自ら現地に出向き,研究協力者と先住民族をはじめとする関係者らと面会して,公開できる情報の精査に努める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究業績欄に挙げた論文執筆をもって,平成27年度中に研究分担者の松井の業務が終了したため,未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度に繰り越す金額は8万円弱であり,それほど大きな額ではない。このプロジェクトでは1年目と2年目に前倒し申請をしたために,最終年度である平成28年度は残された予算が30万円とやや少なくなっている。平成27年度に生じた残額と平成28年度分を合算した予算にて,平成28年度には国際学会における研究打ち合わせ,およびオーストラリア現地における最終打ち合わせを1回予定している。
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