研究課題/領域番号 |
25501009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
佐々木 雅幸 大阪市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (50154000)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | クリエイティブツーリズム / 芸術文化コンテンツ / 創造的文化産業 / 都市間連携 / サンタフェ / ボローニャ |
研究概要 |
平成25年度は調査対象として「クリエイティブツーリズム」を提唱し、先頭に立って実践しているアメリカのサンタフェ市、音楽分野でユネスコ創造都市に登録されているイタリアのボローニャ市の現地調査を行った。 調査はサンタフェ市の副市長(文化担当)であるレベッカ・ワーズヴァーガー氏の協力と、ユネスコ音楽都市に登録されているボローニャ市の文化部長、マウロ・フェリコーリと連携をとりながら行い、1)芸術文化コンテンツの創造者(アーティスト、クリエーター)やアートNPOによる創造刺激型交流、2)創造性が発揮されやすい流通機構や市場の形成に向けた創造的政策交流、3)さらには伝統文化や伝統芸能を世界市場で競争力ある創造的文化産業に転化する上での革新的な技法や創造的技術交流、4)創造都市が成長を志向して互いに過当競争する事態を避け、相互に共生的互恵的に発展するための連携やネットワークを進める上で不可欠な市民相互の経験交流などに分けて分析し、推進主体の在り方、予算・政策面の工夫などについても検討した。 また、パリのユネスコ本部においてモントリオール市の文化政策・デザイン都市担当部長であるマリー・ラクロワ氏から、上記の点に関するインタビュー調査をおこない、26年度に行う現地調査のための打ち合わせを行った。 さらに、国内においては金沢、神戸において創造的文化産業と現状の調査を行い「クリエイティブツーリズム」に向けた政策化についてその可能性を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
サンタフェ市とボローニャ市における現地調査を敢行すると同時に、モントリオール市文化政策・デザイン都市担当部長とパリにおいてインタビューを行い、26年度の現地調査の打ち合わせを行うことができ、データの収集と分析に向けた作業が順調に行えているから。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度はカナダのモントリオール市において「クリエイティブツーリズム」の現地調査結果と前年度のサンタフェ市、ボローニャ市の調査結果を踏まえて、日本の創造都市の代表である金沢市、神戸市において、「クリエイティブツーリズム」事業を実験的に立ち挙げることにより、 1)芸術文化コンテンツの創造者(アーティスト、クリエーター)やアートNPOによる創造刺激型交流、2)創造性が発揮されやすい流通機構や市場の形成に向けた創造的政策交流、3)さらには伝統文化や伝統芸能を世界市場で競争力ある創造的文化産業に転化する上での革新的な技法や創造的技術交流、4)創造都市が成長を志向して互いに過当競争する事態を避け、相互に共生的互恵的に発展するための連携やネットワークを進める上で不可欠な市民相互の経験交流について調査を行い、推進主体の在り方、予算・政策面の工夫などについても社会実験の中から最適モデルを検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度に予定していたモントリオールでの海外現地調査が、先方の都合で26年度に変更になったことに加えて、他の機関からの調査旅費がボローニャへの海外出張旅費に充当することができたので、節約することができたため。 節約分で、調査対象都市を増加するなど26年度、27年度に追加的に海外現地調査を行う予定である。
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