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2014 年度 実施状況報告書

観光を糸口とした城郭文化財におけるバリアフリー整備の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 25501010
研究機関県立広島大学

研究代表者

吉田 倫子  県立広島大学, 保健福祉学部, 講師 (00326422)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードバリアフリー / 観光 / 城郭
研究実績の概要

本年度の目的は、城郭による来訪者のバリアフリー整備に対する意識の差異を明らかにすることである。調査は、2015年3月に来訪者による観光満足度およびバリアフリー整備(見学路整備)に対するアンケート調査を、松江城、松山城で実施した。2か所のデータを比較するために、調査票の一部を除き、一致した設問を設けた。
調査結果について、松江城は見学路のバリアフリー整備は「十分である」とする割合が高かった。平山城であるが、本丸の入口付近の標高は24.9mであり、石段が緩やかなことや石段横にスロープが設けてある部分もあり、評価されたものと考える。
松山城では、見学路のバリアフリー整備は「十分である」とする割合は一定程度あったが、不足しているとの回答も多かった。松江城と同じく平山城であるが、階段には仮設のスロープが設けられていた。一方で、標高は高く、かつ入場料受付所は二の丸に設けられており、天守までにも石段が多いことが要因と思われる。
2つの城郭の天守の標高、城内の整備によって、来訪者の意向が異なることがわかる。また、今後のバリアフリー整備の必要性については、来訪者の属性によって異なっていた。調査結果の分析は現在も進行しており、最終年度の成果と合わせて、検討を行っていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、城郭による来訪者のバリアフリー整備に対する意識の差異を明らかにすることを目的として、2つの城郭において来訪者に対するアンケート調査を年度末に実施したため、分析は次年度に持ち越すことになった。調査時期が年度末になった理由として、1.現地でのバリアフリー現状調査や資料収集等の事前準備の遅れがあったこと、2.来訪者が多い時期、調査実施協力者である学生の学業への支障等の配慮により、調査時期の選定を行ったこと があげられる。

今後の研究の推進方策

本年度実施した来訪者によるバリアフリー整備に対する意識調査についての分析を進めるとともに、当初予定の調査3「全国の城郭における観光整備及びバリアフリー整備に対する管理者の意向に関する調査」を実施する。そして、最終目標である観光を糸口とした城郭におけるバリアフリー整備の可能性について、来訪者、管理者、そして城郭の現状を通して調査結果を取りまとめていく。

次年度使用額が生じた理由

本年度は2地点で調査を実施し、謝金や旅費などの当初の予定通りの金額で予算を執行した。しかし、昨年度の繰り越し金分については使用していないため、次年度使用額ができた。

次年度使用額の使用計画

次年度は最終年度であり、おもな使用項目として3件を予定している。
1.全国の城郭の管理者意向調査のための旅費 2.バリアフリー観光の先進事例について、調査協力者と現地調査をするための旅費と謝金 3.分析ソフトの購入 である。

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公開日: 2016-05-27  

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