本研究課題は,観光者の一連の行動の起点となる,「観光旅行を実施するか・しないか」という意思決定プロセス(=一般的意思決定)に関する理論モデルの構築を目指すものである.特に,幅広い年代層の日本人の海外旅行を対象として研究を行った.新たに提案する「日本人の海外旅行の一般的意思決定プロセスモデル」は,「行動意図」形成に影響を与える要因を示す前半部分と,「行動意図」から実際の「旅行実施」へ至る後半部分の2段階のプロセスから構成される.18-69歳の日本人を対象としたインターネットによる縦断調査から得たデータを用いて構造方程式モデリングによる検証を行った結果,良好な適合度を得ることができた.
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