| 研究課題/領域番号 |
25501026
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| 研究機関 | 桃山学院大学 |
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研究代表者 |
辻本 法子 桃山学院大学, 経営学部, 教授 (80633958)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 観光 / インバウンド観光 / 地域活性化 / 知覚リスク / オンライン販売 / 消費者行動 / 商品開発 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、国内観光とインバウンド観光（中国人）の観光客を対象に、観光土産として購買された商品のオンラインにおける購買について調査し、購買行動要因と知覚リスクの関係をあきらかにし、観光土産の消費拡大のためのマーケティング・アプローチの方法を提案することである。本年度は、以下の研究を実施している。
1.中国人観光客のインバウンド観光における帰国後のオンラインでのリピート購買の可能性や、それにともなう商品属性、購買動機、知覚リスクについてインターネット調査を実施した。対象は2013年、2014年に日本を観光した北京、上海、広州、深せんの20代から60代の居住者である。調査の結果、最も気に入った観光土産（食品）のカテゴリは和菓子、海産物、洋菓子の順であること、観光土産のリピート購買意欲は高く、日本の直営オンラインショップでの購買意向が高いこと、知覚リスク解消における特徴として、第三者の推奨を重視し、情報をそのまま受け入れる傾向があることなどがあきらかになった。
2.国内観光にける観光土産のオンラインリピート購買の知覚リスクについて分析を行なった結果、知覚リスク処理のための購買行動により、被験者は、オンライン購買積極因子が高く他の因子が低いグループ（C1)、情報収集重視因子と消費経験重視因子が特に高いグループ（C2)、オンライン購買慎重因子が高く他の因子が低いグループ（C3)の3つのグループに分類でき、これらの3グループについて、5つの商品特性、3つの店舗形態による15パターンごとの知覚リスクの比較をおこなうと、C1がどのパターンにおいてももっとも知覚リスクが低く、C2は、商品特性に関する知覚リスクについてより敏感であり、C3は店舗形態に関する知覚リスクについてより敏感であるという結果となった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度の研究計画は、(1)インバウンド観光、オンライン販売における文献調査をおこなう、(2)初年度にあきらかになった国内旅行者のリピート購買に関する課題をふまえた調査項目を設定する、(3)中国人留学生に対してヒアリングを実施し、調査項目の有効性について確認をおこなう、(4)インターネット調査による本調査を実施するである。以下に達成の状況を述べる。
（1）文献調査については、順調に進展した。（2)国内旅行者のリピート購買に関する課題をふまえた調査項目を設定するについては、初年度の分析によりあきらかになった「便益の喪失リスク」を項目に追加した調査をおこなった。(3)中国人留学生に対してヒアリングを実施した。(4)インターネット調査による本調査を実施した。さらに、インバウンド観光における帰国後のオンライでのリピート購買の可能性や、それにともなう商品属性、購買動機、知覚リスクについての分析をすすめることができたため、当初の計画以上に進展している。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成27年度の研究については、（1）本年度に実施した調査の分析をさらにすすめ、インバウンド観光における帰国後のオンラインでのリピート購買の可能性や、それにともなう商品属性、購買動機、知覚リスクをあきらかにすること、（2）観光土産のリピート購買促進のためのマーケティング施策の提案をおこなう予定である。
（1）2014年の訪日外客数は、過去最高の1341万4千人（前年比24.9％増）となり、そのなかでも中国からの訪日客数は、240万9200人と前年比83.3％増であるため、中国人観光客の観光土産についての購買行動について研究することはより重要度を増していると考える。さらに訪日外国人旅行消費の総額は2兆305億円で過去最高（前年比43.3％増）となり、そのうち買物代は7,142億円、 国籍・地域別では、中国が対前年2倍を超える約5,600億円で総額の4分の1を超える額を占め大きなマーケットとなっている。観光土産のリピート購買を促進するための、オンライン購買における知覚リスクの低減策について、分析をおこなう。
（2）国内観光、インバウンド観光の調査結果をふまえたマーケティング施策の提案について、学会、論文などで発表をおこなう。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
物品費、旅費の使用が予定を下回ったため。
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| 次年度使用額の使用計画 |
本年度において、成果発表に関して使用予定である。
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