平成27年度の研究計画は、平成25年度、平成26年度に得られた結果をもとに、国内旅行者、中国人旅行者の調査データの分析をすすめ、分析の結果の解釈、ならびにマーケティング施策の提案をおこない、結果をとりまとめて公表をおこなうことであった。
結果は次のとおりである。1)観光土産を購買する際の商品の評価基準は、「パッケージ因子」「外的因子」「現地因子」「配慮因子」「顕示因子」の5因子の構造から構成され、商品評価において、売り手と買い手、買い手と受け手の間にギャップがあること、2)商品特性、店舗形態ごとの15パターンを設定し知覚リスクの効果量を測定した結果、どのパターンにおいても知覚リスクが低いグループ、商品特性に関する知覚リスクについて敏感なグループ、店舗形態に関する知覚リスクについて敏感なグループが存在すること、3)中国人旅行者が帰国後にリピート購買をおこなう場合、日本にある生産者・製造者が直営するショップの購買では時間・利便性の喪失リスクを、天猫などの中国系モールの購買では商品リスクを感じる傾向にあること。
結果の公表に関しては次のとおりである。1)学会における公表、2)論文における公表、3)出版物 (書籍) における公表をおこなった。また、社会的な活動として「和泉市観光振興戦略プラン及びモニターツアアープラン」策定のための行政主催の会議で、「観光土産の消費者行動」のタイトルで講演をおこなった (2015年11月2日) 。
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