肝毛細胆管膜に存在するコレステロールトランスポーター・Abcg5/Abcg8の機能亢進は、コレステロール胆石症を引き起こすと考えられている。我々はこれまでに過栄養状態が肝毛細胆管膜におけるAbcg5/Abcg8の機能、および発現を顕著に増加させることを見出したが、その機構に関しては不明であった。本研究では、過栄養状態がAbcg5/Abcg8のトラフィキング、および機能発現に与える影響について解析した。その結果、肝臓にコレステロールが蓄積した状態では、細胞内小胞に蓄えられたこれらトランスポーターの毛細胆管膜への移行が促進すること、その機構にcAMPシグナルが関与することを明らかにした。
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