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2014 年度 実施状況報告書

代謝産物の排泄量を指標としたビタミンE栄養状態の評価

研究課題

研究課題/領域番号 25504017
研究機関名古屋学芸大学

研究代表者

池田 彩子  名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 教授 (80308808)

研究分担者 野村 早  名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 助手 (90588956)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードビタミンE / トコフェロール
研究実績の概要

本研究は、名古屋学芸大学倫理委員会の承認を得て行った(承認番号78 承認日2013年7月4日)。平成26年度は、平成25年度に引き続いて以下の研究を行った。
研究1: ビタミンE代謝についての観察研究
20歳代の健康な成人男女を対象にして、食事調査を3日間行った後に、採血と採尿を行った。ビタミンE摂取量は、α-トコフェロール5.7 mg/日とγ-トコフェロール7.6 mg/日であった。血清中のビタミンE濃度は、α-トコフェロール濃度が28.8 nmol/mL、γ-トコフェロール濃度が3.3 nmol/mLであった。さらに、尿中のビタミンE代謝産物は、α-CEHC排泄量が1.0 μmol/日、γ-CEHC排泄量が5.1 μmol/日であった。γ-トコフェロール摂取量と血清中のγ-トコフェロール濃度との間に正の相関が見られた。
研究2: γ-トコフェロール服用によるビタミンE代謝の変動
20歳代の健康な成人男女に、γ-トコフェロール100 mg、またはγ-トコフェロール100 mgとα-トコフェロール50 mgを、7日間服用させた。血清中のγ-トコフェロール濃度はγ-トコフェロールの服用によって上昇し、その上昇はγ-およびα-トコフェロールの同時服用によって抑制された。尿中のγ-CEHC排泄量はγ-トコフェロールの服用によって上昇する傾向が見られ、γ-およびα-トコフェロールの同時服用ではγ-CEHC排泄量はさらに上昇した。したがって、α-トコフェロールの摂取は、γ-トコフェロールの異化を促進する可能性が考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度には、本研究を実施するにあたり本学倫理委員会による承認を得た(2013年7月4日付)。また、ビタミンE定量用のHPLC装置一式を新規購入し(2013年7月11日納品)、定量条件の設定を行った。さらに、研究に用いるビタミンEカプセルの作製を外部業者に依頼し、納品された。その後、平成26年度までに上記の「研究実績の概要」に記載したような一定の成果を得ることができた。

今後の研究の推進方策

平成27年度は、以下の研究を行う。
研究1: ビタミンE代謝についての観察研究
前述の研究1を、異なる被験者を対象にして平成27年度までの3年間継続実施することによって、被験者数を増やして結果の精度を高める。
研究2: ビタミンE同族体服用によるビタミンE代謝の変動
20歳代の健康な成人男女を対象にして、α-トコフェロール以外のビタミンE同族体の服用によって、ビタミンE代謝がどのように変動するのかを調べる。さらに、現在までにα-トコフェロールがγ-トコフェロールの異化を促進する可能性が示唆されたことから、ビタミンEを経口摂取後短時間でのビタミンE代謝についても検討する。

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公開日: 2016-05-27  

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