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2014 年度 実施状況報告書

ロボット・セラピー実践の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25510008
研究機関筑波学院大学

研究代表者

浜田 利満  筑波学院大学, 経営情報学部, 教授 (50316642)

研究分担者 渡邉 瑞恵  愛国学園大学, 人間文化学部, 講師 (00559734) [辞退]
香川 美仁  拓殖大学, 工学部, 准教授 (20313330)
永沼 充  帝京科学大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70319086)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードロボット・セラピー / 介護 / リハビリテーション
研究実績の概要

身体運動は健康維持に不可欠であるばかりでなく、脳トレーニングを並行して行うことが認知症のリハビリテーションに有効であるといわれている。そこで、本研究ではロボットを用い、高齢者に身体運動を誘発し、記憶能力の向上を目指すロボット・セラピー実施方法を検討し、以下の結果を得た。
(1) 1名の高齢者を対象に、高齢者の手の動き(上げ下げ)に応じて、色の異なる3種類の形状を表示する表示するシステムを開発した。ロボットとの対話を介し、高齢者は手の動きと表示図形に関する学習をした後、ロボットの指示にもとづき、手上げのゲームを行った。正解不正解の判定は介在者が行い、不正解のときはロボットがヒントを出す。正解までのヒント回数、ゲームの前後での唾液アミラーゼによるストレスの変化を評価した。実験サンプルは少ないが、試行回数が増すと、高齢者はゲームに慣れはじめ、回答時間も短くなる傾向を示した。
(2)高齢者の身体機能を維持するたに考案されたロコモ体操のインストラクタをヒューマノイド型ロボットが行う、セラピープログラムを開発した。試行の結果、ロボットが有する親近感が高齢者を誘発し、自ら進んで体操を楽しませることができたと考える。また、実施している高齢者同士で、体操についての会話(間違えた動作を修正など)、ロボットの感想等の会話も生まれ、高齢者同士でのコミュニケーションが創成され、認知症で問題になる社会的関係構築能力の向上、維持ができる可能性を得た。
そのほか、ロボット・セラピー普及を目指し、その効果を評価するためのデータベースを試作した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ロボット・セラピーの形態に対応したロボット・セラピーの実施方法を検討し、身体運動と脳トレーニングをロボットと行うことが有効であるとの結果を得た。この結果はロボット・セラピー実施方法の具体化の指針を示しており、研究の妥当性を示していると考える。

今後の研究の推進方策

ロボット・セラピーにおける介在者の役割を明確にするとともに、有効なセラピープログラムを引き続き試作し、評価していく。

次年度使用額が生じた理由

国際会議での発表がUV2014(Boston)1件となり、かつ国内学会発表も首都圏が多かった。

次年度使用額の使用計画

研究の総括として、国際会議へ参加する。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] 筑波学院ロボット・セラピー20132015

    • 著者名/発表者名
      浜田利満
    • 雑誌名

      筑波学院大学紀要

      巻: 10 ページ: pp.101-107

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ロボットによる身体運動リハビリテーションの試み2014

    • 著者名/発表者名
      浜田利満 白田貴之 株木良平
    • 雑誌名

      リハビリテーションネットワーク研究

      巻: 12 ページ: pp.35-39

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ロボット・セラピー評価データベースの提案2014

    • 著者名/発表者名
      藤枝俊成 因田雅恭 小野瀬恭平 川上大明 菊地尭晴 鈴木智裕 浜田利満
    • 学会等名
      計測自動制御学会主催,第15回システムインテグレーション部門講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-12-14 – 2014-12-17
  • [学会発表] ロボットを用いる身体活動レクレーションの試み2014

    • 著者名/発表者名
      小野瀬恭平 因田雅恭 藤枝俊成 川上大明 菊地尭晴 鈴木智裕 浜田利満
    • 学会等名
      計測自動制御学会主催,第15回システムインテグレーション部門講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-12-14 – 2014-12-17
  • [学会発表] 軽度認知症を有する高齢者を対象としたロボット介在活動による記憶力改善に関する一考察2014

    • 著者名/発表者名
      香川美仁,浜田利満,西川佳男
    • 学会等名
      計測自動制御学会主催,第15回システムインテグレーション部門講演会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-12-14 – 2014-12-17
  • [学会発表] コミュニケーションロボットPalroによる身体運動ゲームの試作2014

    • 著者名/発表者名
      因田雅恭,川上大明,小野瀬恭平,藤枝俊成,菊地尭晴,鈴木智裕,浜田利満
    • 学会等名
      日本リハビリテーションネットワーク研究会第14回学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-12-07
  • [学会発表] コミュニケーションロボットPalroによるリハビリテーション体操の試み2014

    • 著者名/発表者名
      川上大明,小野瀬恭平,因田雅恭,藤枝俊成,菊地尭晴,鈴木智裕,浜田利満
    • 学会等名
      日本リハビリテーションネットワーク研究会第14回学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2014-12-07
  • [学会発表] Study on Reaction of the Elderly People in Robot Therapy2014

    • 著者名/発表者名
      Toshimitsu Hamada et.al.
    • 学会等名
      The 2nd International Coference on Uviversal Village 2014
    • 発表場所
      MIT
    • 年月日
      2014-06-17 – 2014-06-18

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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