在宅の認知症高齢者の早期発見と早期支援に焦点をあてて、平成25年度からモデル事業を行っている認知症初期集中支援チームに関するインタビュー調査を実施した。全14市町のモデル事業の実施自治体のうち、インタビュー調査の了解が得られた6自治体の、地域包括支援センター、医療機関(病院等)、居宅介護支援事業所に配置されていたソーシャルワーカー(社会福祉士あるいは精神保健福祉士)に半構造化インタビューを実施した。インタビュー調査は、結果的に15名に実施した。うち、社会福祉士は11名、精神保健福祉士は4名であった。 インタビュー調査の際に、やりとり内容を録音し、それを書き起こして逐語録を作成した。これをデータ源とした。このデータをもとに、認知症初期集中支援チームにおけるソーシャルワーカー(社会福祉士あるいは精神保健福祉士)の支援プロセスを分析した。 在宅の認知症高齢者を支援する際、本研究を通じて「早期発見と早期支援」が特に重要であることが明らかになったため、認知症初期集中支援チームの実践内容に焦点をあてて調査を実施したのである。そのため、認知症高齢者の「終末期」におけるソーシャルワーカーの支援モデルの開発まで至らなかったのは、本研究の今後の課題でもある。
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