研究課題/領域番号 |
25510018
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
喜多 千草 関西大学, 総合情報学部, 教授 (10362419)
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研究分担者 |
出口 康夫 京都大学, 文学研究科, 教授 (20314073)
加藤 隆 関西大学, 総合情報学部, 教授 (90268318)
吉野 孝 和歌山大学, システム工学部, 教授 (90274860)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | コミュニケーション支援 |
研究実績の概要 |
最終年度である27年度は、これまでの調査や考察を受けて、高齢者そのものではなく、介護経験者や親の看取り経験者などの、壮年期にあって老後の過ごし方について考える機会をもったことのある人々を対象に、日常的に老後の生き方についての考え方を蓄積・記録するシステムを実装し、その評価を行った。ただ、当初からターゲットにしていたSNSのひとつFacebook上のアプリとして実装したものの、老後に関するニュースなどへの感想を、SNSを介して他人と共有することに抵抗のあるユーザが多い可能性が示唆された。二年間を掛けて検討した方向性そのものが否定されたものではなかったが、情報共有のあり方については新しいプラットフォームでの展開を検討する必要が出てきた。こうした実装・評価については、いくつかの学会報告の形で発信した。 一方、アメリカの各州で用意されている事前指示書の書式についての調査を行い、データをデータベース化し事前指示書のフォームを自動作成する方法を検討した。また、終末期医療に関する書籍情報の調査も行い、終末期医療に関する意思決定に必要な情報の内容の検討を引き続き行った。この調査の結果を生かした、緩和ケアに関する書籍検索サイトのベータ版を作成し、介護関係の専門家によるヒューリスティック評価してもらったので、その結果を反映した公開版を準備している。 さらに、研究期間を通して一貫して行ってきた、モバイルデバイスでの文書作成支援システムのユーザビリティ評価の方法としての、プロトコル法の洗練に関しても、その成果をまとめて学会報告した。
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