研究課題/領域番号 |
25511012
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
吉澤 英樹 成城大学, 文芸学部, 非常勤講師 (30648415)
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研究分担者 |
北山 研二 成城大学, 文芸学部, 教授 (90143130)
三宅 美千代 慶應義塾大学, 法学部, 非常勤講師 (50434246) [辞退]
柳沢 史明 東京大学, 人文社会系研究科, 教務補佐員 (10725732)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 黒人文化表象 / モダニズム / 第一次世界大戦 / 植民地行政 / 国際研究者交流 |
研究実績の概要 |
平成27年度は共同研究の成果の取りまとめ、ならびにその内容の周知を主眼に据えた活動を行った。この目的のため、共同研究班への参与の度合を鑑みて、本年度から柳沢史明(美学・民族芸術学)ならびに三宅美千代(英語圏文学・文化)を新たに研究分担者に加えた。その上で、これまで開催した研究会ならびに国際シンポジウムでおこなわれた研究発表をもとに加筆・修正を施した論考を、研究分担者・研究協力者から集め、研究代表者の吉澤を編者として同年10月に成果論集『ブラック・モダニズム―間大陸黒人文化表象におけるモダニティの生成と歴史化をめぐって』(未知谷)を刊行した。この成果論集は、出版後『図書新聞』『読書人』といった業界紙から、『週刊新潮』といった一般紙にまでその内容を紹介していただき、幅広い読者層にその研究成果をアピールすることが出来た。また同11月1日京都大学で開催された日本フランス語フランス文学会の秋季全国大会の枠内で、研究代表者の吉澤はコーディネーターとしてワークショップ「関係性の中に置かれたフランス-モダニズムの時代における黒人文化表象を巡って」を企画し、アフリカ文学研究専門の元木淳子(法政大学)の司会の下、吉澤ならびに研究分担者の三宅美千代と柳沢史明が、先に刊行された共同研究成果に寄り添いつつも新たな視点と主題を各自導入し、それぞれのアプローチから研究発表を行った。学会のワークショップにおける発表は、研究班の研究成果を周知させるための貴重な機会となった一方、発表後のディスカッションによって当該主題に関する議論を更に深めることとなった。また研究分担者の柳沢は、セネガル・ジガンショール大学の紀要CREILAC(査読有)に仏語論文を投稿し、研究成果を国際的に共有する作業の一端を担った。今後は他の研究班のメンバーによっても、同様の作業を試みる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本来、平成27年度は最終年度であった。共同研究に関しては、予定よりも早く成果論集を刊行することが出来、順調に進んだといえる。ただし、研究成果の国際的な共有を目指す試みとして平成28年1月に研究代表者の吉澤が参加する予定であったセネガル・ジガンショール大学でのシンポジウムが延期となったため、研究期間の延長を申請することとなった。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、共同研究の枠内では、研究成果に付随する周辺テクストの翻訳・出版を試みる。また研究代表者は、平成29年1月に予定されている海外シンポジウムでその成果を発表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
セネガルで開催予定であったシンポジウムが延期になり、渡航費用に準備していた資金を使用しなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
延期されたシンポジウムは現在2017年1月に開催が予定されている。前年度に使用しなかった渡航費はこのために使用する予定である。
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