欧米茶文化形成過程を以下の三視座から総合的に研究した。(1)欧米茶書の系譜(2)日常生活における茶の実態や意味(絵画と詩文学・思想書に見られる茶の表象と表現)(3)日本・中国・アジア諸地域との茶文化比較(女性とコミュニケーションの視点を含む) イギリス、オランダ、スイスにおいて現地調査を行い、研究者との国際交流を図り、図書館や美術館・博物館で貴重な一次資料を発見した。文献・絵画資料の整理・読解・分析を通して17~18世紀欧米における茶文化形成過程を実証的かつ多面的に解明した。今後の課題は日本やアジアの茶文化との比較研究を進め、欧米茶文化の特質と近代世界文化への影響について考察を深めることである。
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