タンパク質が形成する空洞を網羅的に解析する方法のパーシステントホモロジー群は,タンパク質内の原子を0単体とし,各ファンデルワールス半径からなる球で近似した3次元対象のnerveをとり,ファンデルワールス半径を実数倍し,トポロジカル・キャビティがホモロジー群として生成・消滅する。この解析を施すと、リパーゼでは半径関数0.8付近のピークは小さな空洞を,半径関数1.5付近のピークは大きな空洞(ロバスト空洞)を表す。 本研究では,様々な種類のタンパク質にHD交換実験を行い,各タンパク質のHD交換速度を算出し,その結果とパーシステントホモロジーの相関からタンパク質の空洞がHD交換に及ぼす影響を考察した。
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