研究課題/領域番号 |
25514008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
岩崎 賢一 日本大学, 医学部, 教授 (80287630)
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研究分担者 |
小川 洋二郎 日本大学, 医学部, 助教 (60434073)
鈴木 孝浩 日本大学, 医学部, 教授 (60277415)
篠島 亜里 日本大学, 医学部, 兼任講師 (60647189)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 宇宙医学 / 衛生学 / 特殊環境 / 脳循環 / 二酸化炭素 |
研究概要 |
二酸化炭素吸入実験用に、吸入装置の構成品を購入し、システムを構築した。必要被験者数の再確認のため予備実験を行った。しかし、予備実験実施時および、データ解析中に、現有のデータ記録装置(生体情報取得システムHem、Notocord)の入力ボックス、近赤外分光計(PocketNIRS、ダイナセンス)、血圧計に経年劣化に伴う不具合が見つかり、改修・更新を行った。それに伴い、本実験開始が遅くなることを予想し、二酸化炭素吸入実験に加え、平成26年度実施予定のヘッドダウンティルト実験についても、一部測定等を除いた状態で予備実験を行った。 データ記録装置の入力ボックスの更新後、再び予備実験を行い、シグナルの確認や、新しい解析方法の確認を行った。そしてまずは、ヘッドダウンティルトの本実験を開始した。 解析は主に以下の二点について行った。 1)脳循環調節機能の解析:経頭蓋ドップラー血流計で計測した中大脳動脈平均血流速度を脳血流量の評価指標とし、その変動量の増加の有無で脳循環が不安定になっているか評価した。さらに、一心拍ごとの平均血圧変動に対する平均血流速度の変動割合を伝達関数解析にて算出し、その上昇の有無から動的脳循環調節機能が悪化しているか評価した。その結果、動的脳循環調節機能はヘッドダウンティルトによりほとんど変化していなかった。 2)頭蓋内圧の解析:脳血流速度からPulsatility Indexを算出し、その上昇の有無から頭蓋内圧亢進を評価した。その結果、軽度の頭蓋内圧亢進があると考えられた。 しかし、まだ症例数が十分ではないので、平成26年度も引き続きヘッドダウンティルト実験を継続していく。また、平成25年度実施予定であった二酸化炭素吸入の本実験を平成26年度に行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予備実験を実施し、現有のデータ記録装置(生体情報取得システムHem、Notocord)の入力ボックス、近赤外分光計(PocketNIRS、ダイナセンス)、血圧計に、経年劣化に伴う不具合が見つかり、改修・更新を行った。それに伴い、本実験開始が遅くなった。
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今後の研究の推進方策 |
本実験開始が遅くなることが分かった時点で、平成25年度実施予定の二酸化炭素吸入実験に加え、平成26年度実施予定のヘッドダウンティルト実験についても、一部測定等を除いた状態で予備実験を行い、実験実施の遅れを取り戻すための方策を実施した。 データ記録装置の入力ボックスの更新後、より迅速に実施可能なヘッドダウンティルトの本実験を開始した。二酸化炭素吸入実験、ヘッドダウンティルト実験ともに、予備実験が終了していることから、平成26年度初めから両者を並行して迅速に進めることで、遅れを取り戻すことが可能と考えられる。
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次年度の研究費の使用計画 |
予備実験を実施し、現有のデータ記録装置(生体情報取得システムHem、Notocord)の入力ボックス、近赤外分光計(PocketNIRS、ダイナセンス)、血圧計、経年劣化に伴う不具合が見つかり、改修・更新を行った。それに伴い、本実験開始が遅くなり、予定していた実験で行うことが出来なかった分の残りが生じた。 本実験開始が遅くなることが分かった時点で、平成25年度実施予定の二酸化炭素吸入実験に加え、平成26年度実施予定のヘッドダウンティルト実験についても、一部測定等を除いた状態で予備実験を行い、実験実施の遅れを取り戻すための方策を実施した。二酸化炭素吸入実験、ヘッドダウンティルト実験ともに、予備実験が終了していることから、平成26年度初めから両者を並行して迅速に進めることで、遅れを取り戻す。その為、残り実験を26年度に行うので、その分として使用する。また、経年劣化に伴い不具合のある機材は順次、改修、更新するので、そのためにも使用する。
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