2016年度に1回、被災地医療体験実習に参加した学生に対して最終の追跡アンケートを行った。またさらに、勤務先について追加で調査を行い、可能な限り実習参加者の現在の状況について調査を行った。調査の結果、実習から2.5年後経過後の参加者の回答を実習直後と検討した。 対象者は82名で、40名から回答を得た。 ①実習直後にこの実習が学習態度に影響を与えると思う、やや与えると思うと回答した参加者は91%であった。2.5年後に実際に影響を受けた、やや受けたと回答した参加者は57%と実習直後に比べ有意に低下していた。 ②実習直後にこの実習が将来の進路に影響を与えると思う、やや与えると思うと回答した参加者は87%であった。2.5年後に実際に影響を受けた、やや受けたと回答した参加者は52%と実習直後に比べ有意に低下していた。 ③実習直後に将来被災地で働きたい、条件が合えば働きたいと回答した参加者は88%であった。2.5年後に実際に働きたい、条件が合えば働きたいと回答した参加者は72%と実習直後に比べ大きく変化はなかった。 ④この追跡調査により、これまでの実習の参加者で卒業したもの(アンケートで卒業したと回答したものと参加時の学年から卒業したと考えられる者の和)88人のうち、少なくとも13名が実際に東日本大震災による被害が大きかった宮城県、岩手県、福島県で勤務したことが分かった。 上記の成果に関して英文論文を執筆し、現在投稿準備中である。
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