現在進行形での記録化作業は『生きる~東日本大震災と地域青年の記録~』(第3号、2014年5月)(第4号、2016年2月)にまとめた。執筆者・協力者は北海道から沖縄まで約50人である。書き手を含む青年団メンバーとこれを共有し議論を重ねた。その結果、次の点が明らかとなった。一つは、急激な社会変動によって旧来とは異質なものや人との接触が生じ、従来の伝統の継承とともに新たな集団形成と活動が生じた。二つは、地域を越えた青年集団が支援から交流・学習へと継続的展開を見せ各々が自らの地域を新たに見直す契機となっていた。三つは、原発避難者にとっては地域への思いが強いほど引き裂かれた状態を創出していた。
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