研究課題/領域番号 |
25518004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
坂野 達郎 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (40196077)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ステアリング委員会体制の構築 / 討議型世論調査資料の作成 / Web討論システム / 高レベル放射性廃棄物処理 |
研究概要 |
平成25年度は、Web会議システムを用いたDPの本格実施に向けた準備作業として下記の作業を行った。 (1)ステアリング・コミッティの設置と開催:DPの中立性と信頼性を担保するため、日本学術会議社会学委員会のもとに討議型世論調査分科会を設置し、同コミッティ監督のもとに、討議用資料・アンケート調査票の作成、パネリスト・モデレータの選定、サンプリング方針の決定、討議プロセスの監督を行う体制を構築した。25年度は、4回分科会を開催し以下の作業を行った (2)ミニ・パブリックス型パブリック・コンサルテーション手法の整理:第一回分科会にて、計画細胞、市民陪審、コンセンサス会議整理、討議型世論調査手法の特徴について比較整理を行い、第二回分科会において、日本における討議型世論調査のレビューを行った。 (3)アンケート調査票、討議用資料作成:テーマである高レベル放射性廃物問題に関するアンケートおよび、討議用資料を作成するため、専門家ヒヤリングを実施し、素案を作成した。専門家は、2010年日本学術会議に設置された高レベル放射性廃棄物の処分方法に関する検討委員会のメンバーを中心に6名を選んだ。尚、ヒヤリング対象者には、Web討議会のパネリストになることを依頼している。 (4)Web討議のパイロット実験:当初の予定は、年度内に、小規模パイロット討議実験を行う予定であったが、エネルギー基本計画の閣議決定並びに経済産業省の放射性廃棄物WGの中間報告の内容を踏まえた資料にすることが望ましいとの判断から、パイロット討議実験の実施を平成26年6月に延期した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
討議テーマである高レベル放射性廃棄物処理に関する政府の新しい見解が、パイロット討議実験を予定していた年度をまたいで公表されることになった。具体的には、エネルギー基本計画の閣議決定が26年4月にずれ込んだこと、並びに26年3月にまとまる予定であった経済産業省の放射性廃棄物WGの中間報告の内容を踏まえた資料にすることが望ましいとの判断から、パイロット討議実験の実施を平成26年6月に延期した。
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今後の研究の推進方策 |
資料作りのタイミングが若干遅れたものの、討議実験の準備は順調に進んでいるので、計画の中身そのものを見直すことなく、実施する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
討議テーマである高レベル放射性廃棄物処理に関する政府の新しい見解が、パイロット討議実験を予定していた年度をまたいで公表されることになった。具体的には、エネルギー基本計画の閣議決定が26年4月にずれ込んだこと、並びに26年3月にまとまる予定であった経済産業省の放射性廃棄物WGの中間報告の内容を踏まえた資料にすることが望ましいとの判断から、パイロット討議実験の実施を平成26年6月に延期した。そのため、パイロット闘技実験の経費(Web会議使用料、専門家謝金、専門家旅費)が未執行となった。 25年度実施予定であったパイロット実験の実施時期を26年6月に延期したのみであるので、その経費残725980円は、当初予定通り執行する。その上で、今年度は、オンラインDPの本実験(第一次アンケート:サンプルサイズ2000名、討議実験:15グループX10名)と、討議結果をもとにした態度変容分析を予定通り行う。
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