本研究は、わが国の水道事業にヤードスティック規制を導入することが可能かについて分析することを目的としている。そのため、次の二つの分析を行っている。一つは、水道事業者の効率性に影響を与えている要因を明らかにすることである。もう一つは、事業者の同質性を考慮した上で、ヤードスティック規制の導入により費用がどの程度削減できるのかを明らかにすることである。その結果、水源、補助金、企業規模、顧客密度が効率性に影響を与えていることがわかった。また、事業環境をコントロールした上で、ヤードスティック規制を導入すれば、費用を削減することができることが示された。したがって、水道料金を下げることができるであろう。
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