コンピューティングの高性能化と低消費電力化を妨げる要因は演算や処理を行う部分ではなく、演算処理部と記憶部の間のデータ転送、および記憶部へのデータアクセスにある。この問題を解決すべく、データ移動と処理の「タイミング」、およびデータの「物理的な場所」を陽に制御する、新しい実行モデル「時空間上のデータ制御実行モデル」を提案し、このモデルに基づく実行最適化手法を研究した。多様なコンピューティングシステムに対する有効性を検討するために、提案する手法を、3次元積層VLSIシステム、高性能サーバシステム、ならびにセンサネットワークシステムに対して適用し、その有効性を確認した。
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