研究課題/領域番号 |
25540022
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
新城 靖 筑波大学, システム情報系, 准教授 (00253948)
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研究分担者 |
追川 修一 筑波大学, システム情報系, 准教授 (00271271)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | オペレーティングシステム / 実時間 / 仮想計算機 / ソフトウェア |
研究実績の概要 |
現在のホスト型仮想計算機には、実時間アプリケーションを実行する際に、スケジューリング、メモリ管理、および、入出力に問題がある。本研究では、提案者の独自既存技術「アウトソーシング」、および、新たに提案する技術「仮想計算機ロングポーリング」と「実時間仮想CPU」でこれらの問題を解決する。本研究では、これらの仕組みを Linux におけるホスト型仮想計算機モニタにおいて実装し、その有効性を評価する。 平成26年度には、提案方式を、入出力の1つ、ネットワーク通信に適用した。従来の仮想計算機では、ネットワーク通信についてはゲストOSにおいて割り込み処理を利用していたので、その部分において処理時間を精密に見積もることができなかった。これに対して、本研究では、前年度に開発した技術「仮想計算機ロングポーリング」と「実時間仮想CPU」を利用することでゲストOSにおける割り込み処理を廃することを可能にした。 提案方式は、Linux において実時間性能を高めるために広く使われているRT PREEMPT Patch をあてたホスト OS において動作している。このパッチは、実計算機では広く使われているが、それをそのまま仮想計算機で使ったとしても実時間性能を高めることはできなかった。提案方式では、ホスト OS において RT PREEMPT Patch をあてることで、ホスト OS が持っている実時間性能をゲストOS においても利用可能になる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ネットワーク通信という入出力においても、提案方式を適用することで応答性を高めることを確認することができた。
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今後の研究の推進方策 |
ネットワーク通信を行うサーバを動作させ、提案方式を評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初購入を予定していた CPU 、および、マザーボードよりも次年度に高性能の新製品が発売されることになったため執行を遅らせることにしたため。
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次年度使用額の使用計画 |
新製品が発売された段階で購入するための経費にあてる。
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