抽象化はソフトウェア開発において重要な役割を果たすが,どの関心事を設計としてモデル化し,どの関心事をコードとして記述すべきかを判断することは容易ではない.また,開発の進行と共に設計とコードの間のバランスを再考をせざるを得ず,その結果として,両者間の抽象度が変化する.本研究では,適切な抽象化を支援するための概念「滑らかな設計抽象化」,開発支援環境 iArch および抽象化のためのソフトウェアパターン集を提案した.「滑らかな設計抽象化」とは,設計モデリングとプログラム実装の間を滑らかに移動した収束点として適切な抽象度が得られるという考え方である.
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