研究課題/領域番号 |
25540029
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
細部 博史 法政大学, 情報科学部, 教授 (60321577)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | プログラミング環境 / メディアアート / 制約 |
研究実績の概要 |
本研究はコンピュータグラフィックスを用いた視覚的アート(メディアアート)を容易に制作するためのプログラミング環境の構築を目的とする.そのためのアプローチとして,制約プログラミングを導入する.既存のメディアアート制作環境は命令型プログラミングに基づいており,図形要素の座標などを計算する手順の記述を必要とするため,メディアアート制作者にとって敷居が高い.一方,制約プログラミングは高水準な数式や論理式などを扱うことができ,より直観的なプログラミングを可能にする.本研究ではメディアアート制作のための制約プログラミング技術を開発し,プログラミング環境として提供する. 平成27年度には,制約プログラミング言語の開発を行った.本言語は,命令型プログラミングで使われるイベントの概念と,制約プログラミングで使われるガードの概念を利用することで,これら2つのプログラミング方式を統合している.本言語の特徴は,1つのプログラムの中に制約プログラムと命令型プログラムが明確に区別できる形で存在する点である.プログラムの実行も制約プログラムを処理するフェーズと,命令型プログラムを処理するフェーズが交互に動作することで進められるようになっており,フェーズ内で計算を進める基本機構が制約プログラムのフェーズではガードであり,命令型プログラムのフェーズではイベントである.さらに本研究では,本言語の計算モデルを提案し,その実装を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は順調に進展しているが,開発した制約プログラミング言語をプログラミング環境に統合する必要がある.
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今後の研究の推進方策 |
研究目標であるメディアアート制作のためのプログラミング環境の構築に向けて,制約プログラミング言語とプログラミング環境の統合に重点を置きながら,研究開発を継続する.
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次年度使用額が生じた理由 |
制約プログラミング言語とプログラミング環境の統合に関する発表を行わなかったことにより次年度使用額が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
制約プログラミング言語とプログラミング環境の統合に関する研究発表を行う.
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