研究課題/領域番号 |
25540030
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
吉田 紀彦 埼玉大学, 情報メディア基盤センター, 教授 (00182775)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 情報ネットワーク / ネットワークアーキテクチャ / ピアツーピア・ネットワーク / 弱構造型ピアツーピア |
研究概要 |
P2Pネットワークにおいて、分散非構造型のように過大なネットワーク通信を引き起こすことなく、一方で、構造型のように厳密なネットワーク構造化を課すこともなく、柔軟かつ効率的な検索方式を実現することを目指し、初年度である本年度は以下のような成果をあげた。すなわち、(1) 関連研究の調査と詳細な分析を進めた。(2) その内の例えばSkipGraphなど幾つかについては、実際に可能性を試すなど、能力を探った。(3) 以上の予備研究を踏まえて、基本設計に取り組んだ。そして、(4) 名前空間の構造化、コンテンツの増減への対応、ノードの参加離脱への対応など、基本機能の確立を進めた。直接の成果としては、国際論文誌1件、国際会議2件の論文発表を行い、その内で、類似度に基づく名前空間の構造化とP2Pネットワークの最適化に関する1件は最優秀論文賞を獲得した。関連する成果としても、実インターネット上のコンテンツ配信ネットワークの動的再構成と最適化、次世代クラウドにおける複数クラウドの相互協調による高性能化への応用などに関して、国内論文誌1件、国際会議3件の論文発表がある。以上のように、初年度として然るべき成果を挙げることができたと考えている。次年度は最終年度であり、当初の研究計画に従って、本年度の成果をさらに拡張・深化させ、最終的な評価や統括に向けて取り組むとともに、今まで以上に積極的・集中的に国際的な場での発表・発信を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の主要な成果は、国際・国内論文誌2件、国際会議(採録決定を含む)5件、内1件は最優秀論文賞、国内会議(全文査読)1件である。加えて、国際会議投稿中3件、国際・国内論文誌査読中2件、同投稿準備中2件という状況である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は最終年度であり、本年度の成果をさらに拡張・深化させ、方式設計の完成、実験評価に取り組む。そして、2年間の最終的な評価および統括、さらに残された課題の洗い出しなども行う。今まで以上に積極的・集中的に国際的な論文誌や会議での論文発表を進めるとともに、ウェブ等も最大限に活用して、社会・国民に向けて発信していく。
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