本研究では、ピアツーピア(P2P)ネットワークについて、分散非構造型における「やみくも探索」(検索パケットのフラッディング)のように過大なネットワーク通信を引き起こすことなく、一方で、構造型における分散ハッシュ表のように厳密なネットワーク構造化を課すこともなく、柔軟かつ効率的な検索方式を実現することを目指した。そして、名前空間をBツリーないしB+ツリーに類するデータ構造に写像してP2Pネットワーク上に展開する方式について成果を挙げた。派生的な研究成果も含めて、複数の国際学術誌論文および国際会議論文を発表し、複数の学会表彰も受けるなど、高い評価を得た。
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