研究課題/領域番号 |
25540039
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
池田 大輔 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 准教授 (00294992)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | データ基盤 / データベース / 情報検索 / データモデル / アクセス方法 / 文字列照合 |
研究概要 |
一般ユーザが自分のやり方で簡単にデータを加工しシェアできるデータ基盤の構築を目指し、本研究の大目標を単一のデータ基盤上に複数のデータベースが混在するロングテール型データ基盤のコア技術を創出することとする。その上で、(1)データモデルやアルゴリズム等のコア技術と(2)既存DBMSを用いた仮想的なプロトタイプを構築し、目指すデータ基盤の概念を検証することが期間内の目的であった。 この目的のために(1)コア理論の構築と(2)その評価に分け、それぞれ(1-1)データモデル、(1-2)データ操作言語、(1-3)アクセス方法を構築し、その評価を(2-1)モデルや言語の理論的な評価、(2-2)アクセス方法のデータ操作数やデータ量に対する速度等の定量的な評価、(2-3)使いやすさ等の定性的評価と3つの観点で評価する計画であった。(2-3)用に、使えるシステムが必要だが、(1)をベースにしたシステムを期間内に構築するのは困難で、既存のNoSQLタイプのDBMSを用いて仮想的にシステムを構築して用いる予定であった。 平成25年度は(1)を全体的に進め、(2-3)の仕様策定を行う予定であったが、どちらもおおむね順調に達成できた。(1)については、国際会議(6月締切、11月開催)への投稿準備中である。また、(2-3)については複数のデータベース管理システムを検討し、必要な仕様を抽出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は(1)を全体的に進め、(2-3)の仕様策定を行う予定であったが、どちらもおおむね順調に達成できた。(1)について、データモデルとデータ操作言語を定義し、アクセス方法のアルゴリズムを実装し、基本的な操作に対する評価ができた。これらの結果は、国際会議(6月締切、11月開催)への投稿準備中である。 また、(2-3)についてはタイプの異なる複数のデータベース管理システムを検討し、必要な仕様を抽出した。具体的には、関係データベース、NoSQLタイプのデータベース、XMLデータベース等を検討した。その結果、申請時の計画通りにNoSQLタイプのデータベース管理システムを用いて、簡単なプロトタイプを構築できた。この結果も、上述の国際会議への投稿に含まれる。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の実績を受けて、今年度は主に(2-1)モデルや言語の理論的な評価と(2-2)アクセス方法のデータ操作数やデータ量に対する速度等の定量的な評価を行う。また、(2-3)使いやすさ等の定性的評価に用いるプロトタイプシステムの構築に着手する。
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次年度の研究費の使用計画 |
すでに執行した分で当初の計画を十分に達成でき、また、残額が1万円未満で少額だったため、無理に全額を執行せずに次年度に使用することとした。 次年度費用額は少額なので、基本的に従来の計画通りに執行する。
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