本研究は,多値関数のサンプルデータの特徴抽出および可視化手法として,多値関数の逆像であるファイバーのトポロジー変化の追跡と,そのトポロジー変化に対応する特異ファイバーのトポロジー型の分類に関する計算アルゴリズムを整備した.特に関数 f: R3→R2 さらにはファイバーが点に縮退してしまう f:R2→R2 の場合において,ファイバー追跡のための計算アルゴリズムを実装した.そして,この実装したアリゴリズムを基礎に,数学者が特定の多値関数の微分トポロジーを解析できる可視化システム構築,複数のスカラ属性値を用いた3次元形状検索,多値フィールド地理情報の対話的可視化などの問題に応用した.
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