摩擦・接触などの力学現象は不連続関数を含む微分方程式(微分包含式)として表現できるが,一般にそれらはシミュレーションにおける取り扱いが難しい.これらの現象を包含して,かつ,変形しうる連続体が含まれる場合,さらに,そのシミュレーションを実時間で行う必要がある場合は,超多自由度非線形連立方程式を数十分の一秒毎に解く必要がある.このためには正確さよりも安定性を重視した計算技術が必要であり,従来のオフライン数値解析のための計算技術とは全く異なる観点からの技術開発が必要である.本研究では,上記のような問題認識にもとづいた要素計算技術と数学的ツールの研究開発を網羅的に行った.
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