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2013 年度 実施状況報告書

脳活動の同期と社会的相互作用の関連の検討

研究課題

研究課題/領域番号 25540050
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関東北大学

研究代表者

川島 隆太  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90250828)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード近赤外計測 / 超小型装置 / コミュニケーション / 背内側前頭前野 / 脳活動同期
研究概要

超小型近赤外分光測定装置を用いて、背内側前頭前野の活動の同期現象をリアルタイムでモニターするシステムの開発と、集団の脳活動、集団の作業効率、集団を形成する個人間のコミュニケーションの質と量を定量化するためのログを記録する環境の開発を行った。脳活動の相関の計算は、当初、distance correlationを用いることを予定していたが、呼吸や心拍、体動にともなう生理的信号のゆらぎ成分を排除するために、Wavelet transform coherence (WTC)を用いることにした。パイロット実験として、若年健常被験者25名が、同時に半径2mのコースを歩くときの脳活動の同調を、歩行がスムースになるようリズムを提示した場合と、何も指示をせず自然に歩行させた場合とで比較した。リズム提示したで、歩行がスムースかつ、歩行速度が速くなっただけではなく、脳活動を反映する、周期5秒から10秒の帯域で、前後して歩行している被験者の背内側前頭前野の活動が同期することを検証した。また、大学生48名を対象として、4名でしりとり課題を行わせ、背内側前頭前野の活動の同期を計測した。その結果、周期15秒から30秒の帯域で、平均WTCの値が対話密度と正相関すること、各個人の他メンバとの平均WTCも,その人の発言数と正相関 することが示された。この結果は、コミュニケーションが密なほど,この時間スケールの脳同調が強いことを示しており、このシステムを用いて、本研究の目的である、個体間の社会的相互関係を実社会環境下で脳機能計測を用いて定量可能であることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的である、個体間の社会的相互関係を実社会環境下で脳機能計測を用いて定量可能であることをパイロット実験で示すことができた。次年度はより本格的な検証実験を行う。

今後の研究の推進方策

当初の計画通り研究を進め成果を対外発表する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 超小型NIRSを用いた集団コミュニケーション時の脳活動同調の計測2013

    • 著者名/発表者名
      野澤孝之
    • 学会等名
      第14回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      20131218-20131220
  • [学会発表] Collective Brain Synchrony in Real-life Social Situations: Measured Using Ultra-compact fNIRS2013

    • 著者名/発表者名
      Nozawa T
    • 学会等名
      Tenth International Conference on Flow Dynamics
    • 発表場所
      Sendai, Japan
    • 年月日
      20131125-20131127
  • [学会発表] リアルタイムで聞く脳活動とコミュニケーションの関係性について2013

    • 著者名/発表者名
      宮崎敦子
    • 学会等名
      日本音響学会2013年秋季研究発表会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130925-20130927
  • [学会発表] Multi-person NIRS Measurement for Estimating Empathetic Brain Behavior2013

    • 著者名/発表者名
      Takahashi M
    • 学会等名
      The 19th Annual Meeting of the Organization for Human Brain Mapping
    • 発表場所
      Seattle, WA, USA
    • 年月日
      20130617-20130621

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公開日: 2015-05-28  

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