研究成果の概要 |
錯触の代表例(velvet hand illusion, fishbone tactile illusion, lattice tactile illusion)について,心理物理実験(3種類すべて)と脳機能イメージング実験(velvet hand illusion)を行い,その出現機序について検討した. その結果,刺激提示により,脳内に仮想的表面が生じること,その表面特性と観察者が期待する表面特性の間に不一致が存在すると錯触があらわれるものと推定された.不一致の主要な要因は主観的摩擦である.この主観的摩擦は,皮膚機械受容器活動,脳の情報処理が関係して生じるため,物理的摩擦とは異なっている.
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